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高校で必修のハズなのに、化学関連の雑学は少ない? というわけで、収集&記録していくことにします (・∀・)超不定期更新! 化学以外の分野もあるかも
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2010/03/23 ---- 【書籍】元素生活
2009/09/06 ---- 【Fe】レンガの色
2009/04/28 ---- 【Pb】楽聖とワイン
2009/04/26 ---- 放射能標識
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 レンガはなぜ赤いのか。

そもそもレンガは土を練って焼き固めたもの。
もとの土(粘土)に鉄が含まれています。

酸化してできた酸化鉄(赤さび Fe2O3)のせい。
ちょっとオレンジ色っぽい淡い赤色のレンガは、
鉄分の少ない土を使って作ったものです。

かつて、レンガを焼く途中で故意に窯のフタを閉めて
酸素の少ない状態で焼くことで、
黒っぽいレンガ(通称「こんにゃくレンガ」)
を作っていたこともあったそうです。

このときの酸化鉄は、赤さびではなく黒さび(Fe3O4)。
赤さびと比べて、鉄に対する酸素の割合が低くなっています。

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ワインは最も歴史の古い飲み物の一つとされているそうで、
はじまりは紀元前6000年頃メソポタミアまで遡ります。
その後、古代ローマで生産技術が大きく進歩、
中世ヨーロッパでは「キリストの血」として主に宗教行事で用いられ、
ルネサンスを経て一般に広く飲まれるようになりました。

ベートーヴェン(1770-1827)が活躍したのは、ちょうどその頃。
飲酒の習慣が広がってきた時代です。

当時のワインは製造方法が未熟なためか酸っぱかったらしく、
何とか美味しく飲むためにある工夫がなされました。

……無理して飲まなくてもいいと思いますけどね。



その工夫とは……「ワインの瓶に鉛の粒を入れる」


ワインを酸っぱくする原因である酢酸CH3COOHを、鉛と反応させます。
すると、酢酸鉛となり、酸っぱくなくなります。

その上、ラッキーなことに酢酸鉛は甘みを持っているので、
ワインが甘くなるのです。


しかし「そうか〜やってみよう!」とか考えちゃダメですよ。

鉛には毒性があります。
腹痛、嘔吐、感覚異常等をもたらします。


ワイン大好きな大作曲家ベートーヴェンの死因も鉛中毒では、と言われています。
毛髪から通常の100倍くらいの鉛が検出されたとか。


まぁ、死因に関しては諸説あるようです。
先天性の梅毒だったとかいう話も聞いた事ありますねぇ……。

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昔から、銀製の食器が富裕層に好まれていますが、
(ナポレオン3世がアルミの食器を作られた話は過去ログ参照)
高価な金属で、自らの富を来客にアピールするという他に、
ヒ素を用いた暗殺を事前に防止するという目的もあったようです。

シルバーアクセサリーなどで身をもって体験した人も多いと思いますが、
銀は手入れを怠るとすぐに黒ずんでしまいます。
これは空気中の硫黄との反応で、硫化銀ができるためです。
ちなみに、日本は火山国なので、外国と比較して空気中の硫黄分が多く
銀製品の変質がより起こりやすいと言われています。

その硫黄が、ヒ素に不純物として含まれているため、
万が一、暗殺目的で食事にヒ素が入れられていたとしても、
口にする前に危険を回避できる……とのことです。
しかし、ヒ素は体内(髪の毛など)に残りやすいので、
後から調べるとすぐわかってしまい、良い(?)毒薬とは言えないのですが。

しかし、薬として服用されていたこともあり、
毒殺した犯人(及び共犯者)がそれを口実に逃げ切った事もあったそうです。

以前のカレー事件などで一気に悪役のイメージがついてしまったヒ素ですが、
最近では白血病の治療や、携帯電話の回路や発光ダイオードの原料など、
意外と役立つ一面もあります。

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アルミ箔には表と裏があるのはご存知だと思います。
(どっちを表と呼ぶかは別として)

しかし、あの違いはどちらかに特殊な加工がしてある、とか
手の込んだものではないのです。

家庭用のアルミ箔の厚さは0.015〜0.02mm程度です。
(以前と比べてだんだん薄くなってきている気がしますが)
もちろんローラーでアルミニウムを引き延ばしていく訳ですが、
一枚のアルミ箔をこの薄さになるまで延ばすのは無理。

そこで、ある程度まで薄くしたアルミ箔を二枚重ねて
さらにローラーで薄く引き延ばしていくのです。
最後に二枚重ねのアルミ箔を剥がして完成。

ローラーに磨かれた面(外側)がピカピカに光り、
重ね合わされていた面(内側)が鈍い光沢を持ちます。

そんなわけで、一応見た目の表裏はあっても性質は変わりません。

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コンビニやスーパーでは様々な飲料が売られています。
PETボトルや紙パック、レトルトパウチされたもの…など
中身はもちろんのこと、色々な種類の容器が並んでいます。
最近はPETボトルが飲料容器トップの座に君臨しているようです。

しかし、PETボトルの素材に関しては後日また、という事にして、
今回は、缶に着目してみましょう。

現在、飲料に使用されている缶はご存知の通り、
「アルミ缶」と「スチール缶」の二種類です。

何故2種類の缶が使われているのでしょうか。
「アルミ缶の方が軽いし後で潰せるから楽でいいのに」
「1種類にした方がリサイクルも効率的にできるんじゃないの」
そんな風に思ってしまうのですが。
(アメリカではアルミ缶に統一されているとの事)

実は
「アルミ缶に入れない方がいい飲み物」と
「スチール缶に入れないほうがいい飲み物」があるのです。

例えば、緑茶に含まれるビタミンCは鉄に破壊されてしまうし、
酸化しやすいコーヒーはアルミ缶の内部を腐食してしまいます。
(前出のアメリカでは缶コーヒーというものがないらしい)

以前はほとんどがスチール缶でした。
アルミニウムは、ボーキサイトからの精錬に多くの電気が必要で、
(350m缶一つに、100W電球を2日間つけっぱなしにする分の電気が必要)
コストの面から敬遠されていたのです。

しかし、円高の影響もあってアルミニウムの地金価格が下がると、
加工のしやすいアルミニウムが一気に優勢に。
ビールや緑茶を中心にシェアを順調に伸ばしていきます。

このままではスチール缶業界の危機!
ピンチを切り抜ける切り札になりそうなのがTULC(タルク)加工です。
TULC加工とは、スチール缶の内外にPETフィルムを貼る加工のこと。
(PET = ポリエチレンテレフタラート PETボトルの原料)
中の飲み物が直接金属に触れないので、変質の心配がありません。
しかも、缶に塗装するコストが抑えられて一石二鳥。
ついでに、リサイクルの時に高温で熱すればフィルムが完全燃焼して
二酸化炭素と水になるので後の処理も問題なし。

じゃぁスチール缶優勢か、と思いきや。
アルミ缶の方が遥かに優れている、という点もあるので判断に困ります。

アルミ缶はリサイクルが非常にしやすいのです。
先程、ボーキサイトからアルミニウムを作るのに多くの電気が必要だと
いう話をしたのですが、これがリサイクルアルミだと話は違ってきます。
原料から作る時に比べて、必要な電気は約3%で済んでしまうのです。

ガソリン代などの回収コストは別にしても、
これだけ効率の良い素材は他にありません。

「リサイクルの王様」 vs 「起死回生の加工技術」
まだまだ決着はつきそうにありません。

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