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高校で必修のハズなのに、化学関連の雑学は少ない? というわけで、収集&記録していくことにします (・∀・)超不定期更新! 化学以外の分野もあるかも
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化学の教科書の見開きに必ず載っている周期表。
1869年、ロシアの科学者メンデレーエフによって作られました。

当時は新元素の発見ラッシュ。
多くの元素が発表されてきましたが、性質はバラバラです。
なんとか規則性が見いだせないものかと科学者たちは悩みます。

メンデレーエフもその一人でした。
彼はこれまでに発見された元素とその原子量(相対的な重さ)を
一つの元素につき一枚のカードに書き込んでいきました。
そして原子量の順番に1列に並べていくと、性質の似ている元素が
周期的に現れる事に気がついたのです。

そこで似た性質を持つ元素が縦に並ぶように改行してみると、
上手い具合に、ほかの仲間も縦に並ぶものが出てきました。

…とまぁ、こんな感じで周期表が生まれた訳ですが、
なんとこの周期表が完成するのに数時間しかかからなかったとか。
ある日朝食を食べ、食後のコーヒーをすすり、さぁて考えるか〜
で、昼食までには周期表が出来上がっていたそうです。
それまでにあれこれ考えてはいたのでしょうが。

そのスピードと集中力も素晴らしいのですが、
彼の最もスゴいところは未発見だった元素の予言をしたこと。

現在では温泉の成分として有名なゲルマニウムは、当時発見前でした。
メンデレーエフはカードを並べる際、周りの元素の性質を見比べて、
「まだ発見されていないだけで、ここに入る元素があるはずだ!」と
空欄にしておきました。
そしてその未知の元素に「エカケイ素」と命名。
(周期表においてケイ素のすぐ下、の意味)

のちに発見されたエカケイ素がゲルマニウムと命名されたのですが、
メンデレーエフの予言した原子量、密度、色などかなり近いものでした。
すごいぞ!!

※18族(希ガス)は当時全く知られていなかったので、
 周期表には含まれていませんでした。


ちなみに、日本の高校化学では原子番号20まで覚える事になってますが
(受験で使う人は36くらいまでは普通覚える)
メンデレーエフの母国ロシアでは、覚えさせる事はしないとのこと。
周期表は活用するのもであって覚えるものではない、らしいです。

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コンビニやスーパーでは様々な飲料が売られています。
PETボトルや紙パック、レトルトパウチされたもの…など
中身はもちろんのこと、色々な種類の容器が並んでいます。
最近はPETボトルが飲料容器トップの座に君臨しているようです。

しかし、PETボトルの素材に関しては後日また、という事にして、
今回は、缶に着目してみましょう。

現在、飲料に使用されている缶はご存知の通り、
「アルミ缶」と「スチール缶」の二種類です。

何故2種類の缶が使われているのでしょうか。
「アルミ缶の方が軽いし後で潰せるから楽でいいのに」
「1種類にした方がリサイクルも効率的にできるんじゃないの」
そんな風に思ってしまうのですが。
(アメリカではアルミ缶に統一されているとの事)

実は
「アルミ缶に入れない方がいい飲み物」と
「スチール缶に入れないほうがいい飲み物」があるのです。

例えば、緑茶に含まれるビタミンCは鉄に破壊されてしまうし、
酸化しやすいコーヒーはアルミ缶の内部を腐食してしまいます。
(前出のアメリカでは缶コーヒーというものがないらしい)

以前はほとんどがスチール缶でした。
アルミニウムは、ボーキサイトからの精錬に多くの電気が必要で、
(350m缶一つに、100W電球を2日間つけっぱなしにする分の電気が必要)
コストの面から敬遠されていたのです。

しかし、円高の影響もあってアルミニウムの地金価格が下がると、
加工のしやすいアルミニウムが一気に優勢に。
ビールや緑茶を中心にシェアを順調に伸ばしていきます。

このままではスチール缶業界の危機!
ピンチを切り抜ける切り札になりそうなのがTULC(タルク)加工です。
TULC加工とは、スチール缶の内外にPETフィルムを貼る加工のこと。
(PET = ポリエチレンテレフタラート PETボトルの原料)
中の飲み物が直接金属に触れないので、変質の心配がありません。
しかも、缶に塗装するコストが抑えられて一石二鳥。
ついでに、リサイクルの時に高温で熱すればフィルムが完全燃焼して
二酸化炭素と水になるので後の処理も問題なし。

じゃぁスチール缶優勢か、と思いきや。
アルミ缶の方が遥かに優れている、という点もあるので判断に困ります。

アルミ缶はリサイクルが非常にしやすいのです。
先程、ボーキサイトからアルミニウムを作るのに多くの電気が必要だと
いう話をしたのですが、これがリサイクルアルミだと話は違ってきます。
原料から作る時に比べて、必要な電気は約3%で済んでしまうのです。

ガソリン代などの回収コストは別にしても、
これだけ効率の良い素材は他にありません。

「リサイクルの王様」 vs 「起死回生の加工技術」
まだまだ決着はつきそうにありません。

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現在では飲み物の容器や1円玉の材料に使われるなど、
安い金属の代表と思われがちなアルミニウム。

ですが、一般に実用化されるには時間がかかりました。
地球上には豊富にあるのですが、何せすぐに酸素と結合して、
酸化アルミニウム(ボーキサイト)になってしまうものですから
純粋なアルミニウムとして取り出すのは難しかったのです。

で、普通に使えるくらいのアルミニウムを分離する技術が
やっと確立されたのが、19世紀の半ば頃。
金、銀などの金属が古代から親しまれていたのとは大違い。
あまりに生産コストがかかるため、初めは貴金属として扱われていました。

そんな期待の新星アルミニウムは1855年、パリ万博に出品されます。
出品タイトルは「粘土からの銀」。
粘土といっても図画工作で使うような油粘土ではなく、土粘土。
土の一種です。

時のフランス皇帝はナポレオン3世。
通常、晩餐会の来賓は銀食器でもてなすのですが、
このとき特に大切なお客様にはアルミニウム製の食器でもてなしたそう。
新しく手にしたアルミニウムがよっぽど嬉しかったんでしょう。
自分たち夫妻の分のアルミニウム食器も作らせたとのことです。

現代人にとっては学校給食の食器のイメージしか沸きませんけど。
正確に言うと、あの鈍い銀色の食器はアルマイト加工されたもの。
アルミニウムの表面を酸化させて耐久性を上げる加工です。

ぴかぴかの1円玉に滅多にお目にかからないことからもわかるように
アルミニウムは加工せずともすぐに酸化してしまいます。
天然アルマイト加工の食器を自慢してまわるフランス皇帝…。
親近感が沸くような、そうでもないような。

ついでに、マーガリンもナポレオン3世が作らせたのが始まりらしいです。

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リトマス試験紙は酸性で赤、
BTB溶液は酸性で黄色、
紫キャベツ液は赤……

など、語呂合わせを作って懸命に覚えた記憶がありますが、
実は色素のタイプに分けてしまえば話は簡単になります。

そもそも、酸性の水溶液とは何か?
現在ではpHが7未満、と簡単に言ってしまうことができますが、
pHの概念はおろかイオンがどう、という話など全くないころ、
酸性の水溶液に分類される条件は、以下のものだったようです。

1. すっぱい
2. いろいろなもの(金属など)を溶かす
3. 植物の色素を赤く変色させる

この条件のうち3.に着目すると、リトマス試験紙と紫キャベツ液の
色の変化はすぐにわかります。

ちなみに、リトマス試験紙は、リトマス苔という苔の仲間を
ぐつぐつと煮た液を紙にしみ込ませたものなので、
リトマス試験紙の色素は植物系ということになります。

リトマス苔、紫キャベツだけでなく、「赤紫っぽい」植物は
この法則に則っているものが多くあります。

紅茶にレモン果汁を入れると赤色になる、
赤かぶを酢漬けにすると、さらに赤みが増す……
これらもリトマス試験紙の変化と同じですね。

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普通、みかんを食べるときは皮を剥きますが、缶詰は外皮どころか
中の薄皮まできれいに取れていて、非常にありがたいです。
私はいつも、あの白い繊維を可能な限り完全に取ってからでないと
みかんを食べられないので、缶詰みかんはかなりお気に入りです。

で、この皮。
みかんの缶詰工場でどのようにむかれているのかというと…

まず、外皮は機械て切り込みを入れたあと、ローラーにかけます。
それでも取れないのは人力で除去。

問題は薄皮。
ローラーになどかけた途端、身が崩れてしまいますから、
他の方法で取り除かなければなりません。
どうやっているのかというと…塩酸で溶かしてるのです。
希塩酸につけて、しばらくちゃぷちゃぷしてると溶けてしまいます。

まぁさすがにそのまま缶詰にして出荷、という訳にはいかないので
塩酸を取り除くために、今度は水酸化ナトリウム水溶液につけます。

HCl + NaOH → H2O +NaCl

こんな感じで食塩水になりますから、このあと水洗いして缶に詰めればOK。


ちなみに…
「甘栗むいちゃいました」の栗の皮は、全て人力でむいているそうです。

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