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高校で必修のハズなのに、化学関連の雑学は少ない? というわけで、収集&記録していくことにします (・∀・)超不定期更新! 化学以外の分野もあるかも
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中学校の教科書にも載っている数少ない、そして最も有名な
化学の法則といえば「質量保存の法則」です。
物質の合計質量は反応前後で変わらない、というあれですね。

この法則を発見したのが、フランスの化学者ラボアジェ。

当時は科学者という職業が確立されていなかったので、
個人で器材を購入しなければなりませんでした。
なので、必然的に科学はお金持ちでないとできなかったのです。

ラボアジェは研究費を稼ぐ為に徴税請負人という職に就きます。
国から指示された税金の何倍もの金額を国民から取り立てて、
差額を手数料として受け取る、という結構あくどい仕事です。
その収入で、「質量保存の法則」を発見した時に用いた
大型の精密天秤などの器具を購入していたそうです。

ついでに言うと、ラアボアジェはこの時の上司の娘と結婚しました。
夫人はとても絵がうまく、実験の様子などのスケッチを担当して
彼の著書、化学教科書の名著「化学要綱」の完成に大きく貢献しています。
(ラボアジェは絵が下手だったらしい。それはそれで見てみたい)

化学の発展に大きく寄与したラボアジェですが、ここでフランス革命勃発。
1793年に国家犯罪人として逮捕されてしまいます。
徴税請負人として国民を苦しめた、というのが逮捕の理由です。
裁判にかけられた時に、自らの業績と国への貢献を主張しましたが、
「共和国は科学者を必要としていない」と一蹴、死刑執行されます。

あまりに偉大すぎて周りの科学者から嫉妬されていた、友達がいなかった
と言われている中、数少ない友人の数学者が言いました。
「彼の首をはねるのに1秒もかからないが、彼の首を作るのには100年かかる」

なんて惜しい事をしてくれたんだ、と後世の人間は思うのです。



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電池の構造を乱暴に要約すると、
異なる二種類の金属を電解質水溶液につける
となります。

身近な例として、レモン電池なんかがよく紹介されてます。
丸ごと一つのレモンに銅板とアルミニウム板を突き刺すだけ。
非常に弱い電流なので、豆電球をつける程の起電力はありませんが。

しかし、もっと簡単にできる電池がありました!
用意するのは金属板だけ。レモンすら不要。

その名も人間電池。

二種類の金属板それぞれに導線をつけ、それを検流計に繋ぎます。
そして、その金属板を両手にそれぞれ持つだけ。
電流が流れます。何てお手軽な電池。

人間の体内も大部分が水、しかも電解質が溶けてますから
電気が流れるのも当然なんですが、意外と盲点でした。
体脂肪計もそれを利用して身体の電気抵抗を調べてるんですよね。

左右の金属板を持ち替えると、電流の向きも当然変わります。
金属板の種類を替えると、流れる電流の大きさも変わります。
イオン化傾向を簡単に調べる実験ができそうです。

…という展示が上野の科学博物館にありました。
面白かったのでご紹介しました。

そういえば、金属の詰め物をしている奥歯でアルミ箔を噛むと
ピリッとくる、というあれも電池の原理ですね。

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アルミ箔には表と裏があるのはご存知だと思います。
(どっちを表と呼ぶかは別として)

しかし、あの違いはどちらかに特殊な加工がしてある、とか
手の込んだものではないのです。

家庭用のアルミ箔の厚さは0.015〜0.02mm程度です。
(以前と比べてだんだん薄くなってきている気がしますが)
もちろんローラーでアルミニウムを引き延ばしていく訳ですが、
一枚のアルミ箔をこの薄さになるまで延ばすのは無理。

そこで、ある程度まで薄くしたアルミ箔を二枚重ねて
さらにローラーで薄く引き延ばしていくのです。
最後に二枚重ねのアルミ箔を剥がして完成。

ローラーに磨かれた面(外側)がピカピカに光り、
重ね合わされていた面(内側)が鈍い光沢を持ちます。

そんなわけで、一応見た目の表裏はあっても性質は変わりません。

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高校化学I では範囲外になってしまいましたが、
以前の指導要領では、気体の体積と圧力の関係を法則化した
「ボイルの法則」「シャルルの法則」がありました。

今回は「シャルルの法則」を発見したフランスの物理学者
ジャック・シャルルについて。
(シャルルの法則とは、圧力が一定のとき、理想気体の体積は
絶対温度に比例する、という法則)

この法則を実証する為に、彼は水素を用いたガス気球を作ります。
最初の気球は熱して膨張した空気を使っていましたが、それよりも
軽い水素を用いてより効率的な気球を作ろうとしたわけです。

水素気球の公開実験は、好奇心旺盛なパリ市民に大ウケ。
彼は世界で初めて水素気球に乗った人、として多くの人の記憶に残りました。
この実験が成功したのが1783年。

そして数年後にフランス革命勃発。

ベルサイユ宮殿への暴徒乱入の際、運悪くシャルルは宮殿に宿泊中。
国王側の人間と見なされ、殺される……! と思いきや、

「あれ〜、気球の実験やってたシャルル先生じゃありませんか?」

宮殿に突入してきた市民の中で、公開実験を見に行った人がいました。
しかもシャルルの顔まで覚えてます。

その人の説得が実り、シャルル先生命拾い。



※水素はよく燃えて危険なので、現在では気球に使われていません。

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塩酸、硫酸……というと何となく危険なイメージがありますが、
実は酸性だけでなく塩基性(アルカリ性)の水溶液も要注意です。

小学校の頃にやったという人も多いと思いますが、
石けん水は塩基性水溶液です。
赤リトマス紙を青く変え、BTB溶液も青色になります。

余談ですが、BTB溶液の覚え方。
「緑の中をあるくアオキさん」
緑→中性 アルカリ→青 黄→酸  
他にもありますが、これが一番短くまとまっていていいかな。

話を戻しましょう。
石けん液がなぜぬるぬるしているのかというと、
皮膚の表面のタンパク質を少し溶かしているからです。
これが塩基性の溶液の特徴です。

…という話をすると驚く人が多いのにはこちらがびっくりです。
タンパク質を溶かしてくれないと、洗濯もできませんよね。

配水管の洗浄剤にも塩基性の物質が使われています。
U字管の部分に髪の毛がたまると、水が詰まる原因になりますから
この髪の毛をとかさなければいけません。

そこで登場するのが水酸化ナトリウム水溶液。
小学校でも使うし、薬局でも売ってるメジャーな塩基性物質です。
(薬局では苛性ソーダとして売っていて、廃油石けん作りなどに使います。
 子どもは買えません。その上、買うには印鑑が要るらしい)
この水溶液をU字管に流し込むと、髪の毛(タンパク質)が溶けます。

水酸化ナトリウムは排水管だけでなく、換気扇掃除にも使われる便利な物質。
しかし、人体にとっては強い刺激物です。

昔、水酸化ナトリウム水溶液で実験をした事があります。
鶏肉を買ってきて、小さく切って、水溶液の中へ。
翌日見ると溶けてドロドロになってました。
ついでに手袋なしで実験していたので、指紋がなくなりました。

皮膚ならすぐに回復しますが、粘膜(目など)は特に危険。
程度によっては失明する事もあります。
濃い溶液を使う際は、通常安全めがね(スキーの大きいゴーグルっぽい)を
つけて、目を保護しなければなりません。

くれぐれも塩基性水溶液の扱いには注意しましょう。

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